庄内の水田を守る会 斎藤農場(斎藤崇博)
庄内の水田を守る会 斎藤農場(斎藤崇博)山形県鶴岡市

米どころ庄内平野の恵まれた環境を生かす
斎藤農場は、「つや姫」誕生の地として知られる山形県鶴岡市の藤島地域にあります。出羽三山から流れる雪解け水、水持ちと肥料持ちの良い土質、寒暖差の大きい庄内平野の気候もあり、日本有数の米どころとなっています。斎藤さんは3代目として16歳の時から米づくりに携わってきました。お客様も家族も食べるものだから、極力農薬を使用しない栽培方法で50haという広大な田んぼを従業員も合わせて5人で生産管理しています。

基本に忠実、真面目で謙虚な米づくり
苗づくりは、短く太い苗を作ることを心がけ、温度管理には特に気を使います。土づくりには、有機質肥料を使い、土の状態をみて必要な場合だけ堆肥を投入するなど、田んぼに合わせて作り方を変えてあげることが重要といいます。苗づくり、土づくりと合わせて、水管理もとても大切であり、清らかで良い水を十分に生かすため、水漏れのないように決してサボらず丁寧に管理しています。米作りの基本に忠実に、地域の風土環境を生かして真面目に作る斎藤さんは、技術はまだまだと謙遜しながら話してくれました。

地区全域を背負って立つ心意気
米どころ庄内でも、高齢化に伴い担い手が一気に減っていくなか、なんとかしたいという思いで農地を引き継いだり、藤島地区の田んぼ作業受託を行なっている斎藤農場。増え続ける田んぼを効率よく管理するため、畦を抜いて1枚の田んぼを大きくするなど、工夫を重ねながらできる方法を考えながら新たなチャレンジを続けています。その年のお米の艶を見て、「いいな、美しいな」と思う瞬間がたまらなく嬉しいと話す斎藤さんは地域を大切に思いながら真摯に米づくりに向き合っています。