京都辻農園(辻典彦)
京都辻農園(辻典彦)京都府八幡市

清廉な水に恵まれた地域で、自分が納得するお米しか作らない。
辻さんの田んぼは京都府八幡市に位置する平野部。石清水八幡宮のすぐ近くにあり、昔から水が綺麗な地域と言われています。山の反対側には有名なウイスキーの醸造場もあり、水の清廉さはお墨付き。大きな川が3つ流れており、湧水、地下水、川の水と豊富に使える恵まれた地形です。近年、農家も大規模化・多角化が進む中、辻さんの栽培品種はヒノヒカリ1つ。面積も5haと、自分の力を最大限に発揮できる面積にとどめています。ここに辻さんのお米に対するこだわりが見て取れます。

斬新な独自メソッドで自然と共生する米作り。
栽培方法には独自のメソッドがあり、田植えの手法から他の農家とは大きく違います。4列ごとに隙間を開けた特殊な植え方により、稲に充分に光を当て、光合成を活性化。隙間により風通しも良くなります。また苗の段階では、強く硬い茎を作るためローラーで踏みつけているという。近隣ではジャンボタニシによる葉の食害に悩まされている農家も多い中、辻さんの田んぼでは、稲が硬く強いため、タニシは雑草を食べてくれる味方に変わります。稲1本1本のの気持ちになって自然といかに共生し、いかに稲本来の力を引き出すかに力を注いでいると辻さんは語ります。

消費者と作る未来につなぐお米
辻さんのライフワークは正しいお米の知識を知ってもらうこと。有名な産地以外にも美味しいお米がたくさんあり、田んぼごと、栽培方法ごとに味や特徴が変わってくることを知っていただければ、お米の楽しみ方も増えます。そんな辻さんは努力の成果が実り、「お米番付 最優秀賞」 、「京のプレミアム米コンテスト 金賞」など数々のお米コンテストで受賞し、品質の高さはお墨付きです、お米のことを持って知っていただければ、それに答えて一生懸命お米を作る農家もどんどん増えてくるはず。「お米」という日本の文化を消費者の皆様と一緒に守り、つなげていくことが夢と語ってくれました。