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お米コラム・お米の品種

今お米業界を賑わす話題の「ゆうだい21」をご存知ですか?

コンクール金賞米特集

近年、お米業界では数多くの新品種が登場していおりますが、一際注目度が高く、全国各地の生産者が生産にチャレンジしている品種をご存知でしょうか。
その名も「ゆうだい21」名前も変わっていますが、実はその背景には多くのドラマが隠されています。今回はそんな「ゆうだい21」のルーツや魅力についてご紹介いたします。

 

ゆうだい21とは

ゆうだい21イメージ
 

全国各地から新品種が登場し、お米業界では新品種の戦国時代とも言われていますが、そのほぼ全ては各県の農業試験場や国の農業研究機関である農研機構が育種したものです。
しかし「ゆうだい21」の育種は県や国ではなく、とある国立大学が育成したということで大きな話題となりました。そんな米業界を震撼させた大学が、宇都宮大学。

1990年、宇都宮大学の農学部附属農場で試験圃場内に極めて大きな穂をつけた稲を発見した前田忠信博士はこの種を採取し、コシヒカリ並みの熟期で穂の大きい形質をもつお米の選抜を開始しました。
17年もの歳月をかけて試験・品種固定を図り、2007年2月に「ゆうだい21」と命名し品種登録を出願、2010年1月に正式に品種登録されました。
命名の由来は、選抜時に使用していた系統名「U21L」から来ており、Uは宇都宮大学、21は系統番号、Lは大きな穂を意味しており、宇都宮大学が地域内で宇大(うだい)と親しまれていたこと、前田名誉教授によって試験圃場内で発見された際、その稲穂の立ち姿が雄大で美しかったことから21世紀の飛躍の意味を込め「ゆうだい21」と命名されました。

その後、栃木県内から徐々に栽培が広まり、その食味特性を高く評価する米卸・流通業者が名乗りを上げ、契約栽培などを中心に栽培・販路が広まり、現在では全国各地の多くの生産者が作付けするまでに至りました。
今やふるさと納税でも大人気の品種となっており、首都圏にも多くのファンがいると言います。

 

お米の特徴と味わい

おにぎりイメージ

「ゆうだい21」の味わいと言えば、まずはその粒の大きさにあります。粒の厚さはやや薄めになる傾向にありますが、コシヒカリと比較しても長径が圧倒的に長く、炊き上がりも迫力の粒感です。
口に入れると、独特のコーンに近い甘い香りが鼻に抜け、しっとりと濃密な粘りがとても印象的なお米です。炊飯直後の粘りはコシヒカリの5.5倍、粘りが強いと言われているミルキークィーンの3.4倍と言われており、粘りも大きな特徴の一つです。
また、冷めてからも柔らかさが炊飯直後と変わらないというデータもあり、お弁当にも適していると言われています。
なお、宇都宮大学調べでは下記のように食味性質を評価しております。

<食味性質>
おいしさ・・・★★★★★
香り・・・・・★★★★☆
粘り・・・・・★★★★★
やわらかさ・・★★★★☆
粒の大きさ・・★★★★★
(※)宇都宮大学調べ

栽培特性としては、コシヒカリと同等の栽培域であり、出穂は3日、成熟は5日ほど遅い傾向にあります。収量は同程度ですが1穂あたりの籾数が多いのが特徴です。また近年、多くの生産者が頭を悩ます高温条件下でも乳白粒が発生しにくく外観品質が低下しにくいという特性があります。

参考:農業と科学/2018年10月より
 

圧倒的な実力

国内で開催されている数々のお米コンクールで最高賞を獲得しており、最も出品数の多い「米・食味分析コンクール」では平成26年の大会からほぼ毎年連続して各県の生産者が作る「ゆうだい21」が金賞を獲得しています。
令和5年の大会では、国際総合部門で10個もの金賞を獲得、特別優秀賞や都道府県部門など全体を通し、なんと28個もの賞を獲得するという快挙を成し遂げ、賞レースを席巻。王座として君臨するコシヒカリを揺るがす品種として、さらに注目が集まっています。

まとまった流通量がそこまで多くないため、スーパーなどではなかなか見かけることはないかと思いますが、近年では産直サイト(古橋農園の古橋文明さんなど)での販売も多くなり、ふるさと納税を利用して「ゆうだい21」を購入されている方も増えているといい、着実に消費者からの人気も高まています。皆さんもこの機会に「ゆうだい21」の背景に思いを馳せながら、大粒の魅力を噛み締めてみてはいかがでしょうか。

参考:第25回|米・食味分析鑑定コンクールin津南よりhttps://www.syokumikanteisi.gr.jp/kon-25/kekka25.html
 

ゆうだい21の特徴

 

ツナギおすすめのゆうだい21

遠藤五一さんの山形県高畠町産『ゆうだい21』(特別栽培米)

遠藤五一さんの
山形県高畠町産『ゆうだい21』(特別栽培米)

遠藤五一さんのゆうだい21は甘味と粘りが強く、冷めても美味しく食べられます。また、化学肥料不使用、農薬7割減で栽培しており安心安全のお米です。

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まつえんどんさんの新潟県南魚沼市産「ゆうだい21」

まつえんどんさんの
新潟県南魚沼市産「ゆうだい21」

21世紀の主役となる品種と噂の「ゆうだい21」は、もっちり感があり、甘味も強く、コシヒカリよりも良食味と言われています。冷めても美味しく、お弁当やおにぎりにもおススメ。そんなゆうだい21を誰もが知る有数の米どころ南魚沼で、元料理人の若手夫婦が丹精込めて作った逸品です。

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渡部浩見さんの秋田県湯沢市産ゆうだい21(特別栽培米 化学肥料不使用・農薬9割減)

渡部浩見さんの秋田県湯沢市産ゆうだい21
(特別栽培米 化学肥料不使用・農薬9割減)

甘みと粘りの強さが特徴で、こしひかりなどのブランド米と同じ良食味品種に区分される「ゆうだい21」です。冷めても味が落ちず、みずみずしさと、のどごし、炊き上がりの綺麗なつやが抜群です。

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(無洗米)本多義光さんの群馬県みなかみ町産『ゆうだい21』

(無洗米)本多義光さんの
群馬県みなかみ町産『ゆうだい21』

本多義光さん自身で食味値86以上という厳しい審査基準を超えたお米のみを厳選し、2021年の米・食味分析鑑定コンクールで金賞に輝きました。稲の持っている力を引き出し農薬や肥料も最小限に抑えています。

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編集者プロフィール

小野寺理騎 / 日本米穀商連合会 認定五ツ星お米マイスター

日本米穀商連合会 認定五ツ星お米マイスター   全国各地の美味しいお米を作る生産者を発掘するため、全国各地・年間100軒以上の農家さんを訪問しています。北海道から鹿児島まで200種類以上の食味鑑定を実施しました。産地に行き、直接お話することではじめてわかることが多々あります。お米のバックグラウンドまで美味しく食べていただきたいから、つくり手のこだわりや想いも一緒にお届けしていきたいと考えています。

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