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お米コラム

管理栄養士おすすめ!甘酒の健康・美容効果と、飲み方のコツ


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年始の初詣に神社などでふるまわれることも多い甘酒。普段は飲まないけれど、寒い時期に自動販売機で売られている温かい甘酒を見るとつい買ってしまう!という方も多いのでは。
近年の腸活ブームにより、甘酒も脚光を浴び、食生活に積極的に取り入れる方も増えています。
甘酒のどこがすごいのか、健康のために続けるコツや、気をつけたい注意点などもご紹介します♪

 

甘酒のイメージ

甘酒には種類がある?麹甘酒と酒粕甘酒の違い

「甘酒」と呼ばれるものには、大きく分けて2種類あります。
どちらも、主な原料はお米と米麹ですが、作るまでの工程に違いがあります。

①麹甘酒(米麹甘酒) ※糀(こうじ)甘酒と書かれる場合もあります。

お米と米麹だけ。加熱したお米を、米麹の麹菌が発酵させます。お米のデンプンが、麹菌によりブドウ糖に分解されるので、お砂糖を使っていないのに、自然な甘みを味わえる甘酒。
※商品によっては、砂糖や食塩などを添加しているものもあります。

②酒粕甘酒

酒粕に水を加え、砂糖などで甘さを足して飲みやすくしたもの。酒粕は、日本酒を作るときの副産物です。蒸したお米に麹菌を加えて発酵させたもの(ここまでは麹甘酒と同じ)に、さらに酵母菌を加えて、お米の糖をアルコールに変えます。それを絞ると、酒粕と日本酒に別れます。
酒粕は、麹菌に加えて酵母菌の発酵も受け、特有の風味とお酒の香りが味わえる甘酒。
※酒粕甘酒の甘味は、砂糖や他の甘味料などの甘味です。

 

妊婦さんと甘酒のイメージ

甘酒は妊婦さんや子どもも飲める?

結論から言うと、麹甘酒であれば、アルコールが含まれていないため、安心して飲むことができます。

酒粕甘酒の場合、原料の酒粕にはアルコールが含まれています。酒粕100g当たりアルコール8.2g(日本食品標準成分表2020年版(八訂)より)含まれていますので、アルコール約8%ということになります。
甘酒にする過程で、加熱によりアルコールは蒸発し、最終的には1%以下になるようですが、多少のアルコールは残っているため、特に妊婦さんやこども、アルコールに弱い方などは注意が必要です。
酒粕甘酒の場合は、原材料に「酒粕」という表記があります。

原材料を確認し、「米」と「米麹」(米糀と書かれている場合も)の麹甘酒であることを確認して、飲むようにしましょう。お砂糖や食塩、添加物などを使っていない自然な甘味の甘酒がおすすめです。

甘酒は栄養価が高く、腸を整えてくれるため、実は妊婦さんやお子さんにもおすすめなのです。詳しくは後程ご紹介します!

 

正月と甘酒のイメージ

お正月、初詣で甘酒を飲む理由

甘酒を普段飲む習慣がない方も、初詣で神社でふるまわれていて、口にしたことがあるという方もいるのではないでしょうか。
お正月に、神社などでなぜ甘酒が用意されていることがあるのか、調べてみました。

甘酒は、特にいつ飲むと良いといった、日付や決まり事はないようですが、お正月の初詣に、寒い中神社に足を運ぶ参拝者のために、少しでも身体を温めてほしいといった、神社の方の心遣いが大きいようです。
甘酒にはとろみがあり、冷めにくいといった特性や、素早くエネルギーチャージできるといった面も理にかなっていると思います。

また、歴史上では日本書紀に、甘酒の原型である「天甜酒」(あまのたむさけ)の記載があり、実際に新嘗祭で神様にお供えされたこともあるようです。お米もお酒も、神さまへお供えされることが多く、そのあたりも甘酒をふるまう理由の一つのようですね。

 

甘酒の栄養価

文部科学省の日本食品標準成分表2020年版(八訂)には、麹甘酒の記載しかないため、酒粕甘酒は大手メーカーの市販品を参考に一部抜粋しています。また、酒粕甘酒の原材料である酒粕(甘酒に加工する前の固形の状態)の栄養成分も、参考に記載します。

可食部100g当たり 麹甘酒 酒粕甘酒(※) 酒粕
エネルギー(kcal) 76 57 215
たんぱく質(g) 1.3 1.0 14.2
脂質(g) 0 0 0
炭水化物(g) 16.9 13.3 19.3
ブドウ糖(g) 3.4
食物繊維(g) 0.4 0.3 5.2
鉄(mg) 0.1 0.8
亜鉛(mg) 0.3 2.3
ビタミンB1(mg) 0.01 0.03
ビタミンB2(mg) 0.03 0.26
ナイアシン当量(mg) 0.6 5.3
ビタミンB6(mg) 0.02 0.94
葉酸(μg) 8 170
食塩相当量 0.2 0.2 0

出典(麹甘酒、酒粕):文部科学省/日本食品標準成分表2020年版(八訂)より抜粋

※酒粕甘酒…大手市販品のメーカーHPより抜粋数値が不明な項目については(-)で表記しています。

 

≪麹甘酒≫

麹甘酒は麹菌の酵素によってデンプンが分解され、一部はブドウ糖(=グルコース)という単糖にまで分解されているので、消化しやすくエネルギーとして使いやすい状態になっていることが特徴です。
栄養成分表示では、「炭水化物」(または糖類)として、ほかの糖類や食物繊維とまとめて記載されることが多いので、ブドウ糖だけの数値はあまり目にすることはないかもしれませんが、麹甘酒の甘味のもとになっているのは主にブドウ糖です。

≪酒粕甘酒≫

酒粕甘酒の場合は、アルコール発酵の過程でブドウ糖のほとんどは消費されているため、後から砂糖(ショ糖=スクロース)や他の甘味料などを加えています。砂糖(ショ糖)はブドウ糖と果糖という二種類が結合した二糖類です。ブドウ糖と果糖の違いは、ブドウ糖は血糖値を上昇させるのに対し、果糖はあまり血糖値を上げない代わりに中性脂肪として蓄積しやすいといった特徴があります。

≪麹甘酒、酒粕甘酒≫

どちらの甘酒にも、オリゴ糖が含まれています。オリゴ糖には、善玉菌を増やして腸内環境を整える効果があります。

たんぱく質についても、決して量は多くはありませんが、麹菌による発酵を受け、アミノ酸に分解されて身体に吸収されやすい状態になっています。必須アミノ酸を全て含んでいるのも特徴と言えます。また、甘酒特有の旨味も、アミノ酸によるものです。

酒粕甘酒は、細かいビタミンミネラルの値は記載されていませんが、原材料の酒粕の値からみても、麹甘酒と同様に、ビタミンB群などが含まれていると考えられます。
代謝の補酵素として働くビタミンB群は、栄養素を効率的にエネルギーとして使うのに役立ち、疲労回復や美肌効果が期待できます。

 

甘酒は健康に良い?メリットとは

甘酒は健康に良いと言われることが多いのはなぜでしょうか。管理栄養士である私も推している、甘酒のメリットをご紹介します。

1.腸内環境を整える→免疫力アップ、美肌、生活習慣病予防、ストレス緩和などいいことづくし!

甘酒は、まずそのものが善玉菌である麹菌を使っていますし、更に腸内の善玉菌のエサとなるオリゴ糖や食物繊維なども含むため、腸内フローラを整えてくれる効果があります。

腸内環境の重要性については、他のコラムでもご紹介していますが、腸は消化吸収だけでなく、多くの免疫細胞が存在し、免疫を司る器官としても重要な役割を担っています。腸内環境を整えることで身体の持つ免疫力を最大限に発揮し、健康を維持したり、回復力を高めたりすることができます。
また、腸内環境が乱れると、便秘や下痢だけでなく、糖尿病、高血圧、脂質代謝異常などの生活習慣病に繋がったり、肌荒れ、肌の老化、代謝の低下により太りやすい体質になるなど、美容面にも悪影響が。
また、腸には脳の次に多い神経細胞があり、「第二の脳」とも呼ばれています。腸内環境を整えることは、ストレス緩和や睡眠の質の向上にも役立ちます。

最近注目されている甘酒の成分、「レジスタントプロテイン」にも、腸内環境を整える効果があります。麹甘酒、酒粕甘酒どちらにも含まれるレジスタントプロテインは、「プロラミン」という難消化性たんぱく質であり、分解されずに小腸まで移動し、水溶性食物繊維と同じような働きをしてくれるものです。余分な脂質を排出するのを助け、コレステロール値を下げる働きもあります。

2.強い抗酸化作用→美肌、アンチエイジングなど、美容に◎

麹甘酒・酒粕甘酒ともに、「フェルラ酸」というポリフェノールの一種を含み、抗炎症作用や、強い紫外線吸収作用、メラニン生成抑制作用などがあり、美白・美肌、アンチエイジング効果が期待できます。近年では認知症改善や生活習慣病予防に役立つのではという研究報告も増えています。

また、麹甘酒に含まれる「エルゴチオネイン」という成分は、抗酸化力の高いことで知られるビタミンEの、なんと約7000倍もの抗酸化力があるといわれています。「エルゴチオネイン」はアミノ酸の一種で、麹菌やきのこなど一部の微生物にしか作ることができない成分です。美肌やアンチエイジング効果が期待できます。

麹甘酒は「飲む美容液」と言われることもありますが、麹甘酒には、肌のバリア機能を保つセラミドの一種「グルコシルセラミド」や、コラーゲンやヒアルロン酸の合成を促進し、保湿力を高める「N-アセチルグルコサミン」なども含まれています。
また、酒粕と米麹の入った甘酒を継続して飲む実験で、毛穴のたるみが引き締まったり、目の下のクマの改善が見られたりといった結果も報告されているようです。
甘酒は健康だけでなく、美容にも良いことがわかりますね。


参考:渡辺 敏郎 健康と美容に貢献する「酒粕」の成分 日本醸造協会誌 2012年 107巻 5号 p.282-291https://www.jstage.jst.go.jp/article/jbrewsocjapan/107/5/107_282/_pdf/-char/ja


参考:高橋 雅弥,尾関 健二 市販甘酒中のレジスタントプロテインであるプロラミン量の測定 日本醸造協会誌 116巻・10号,p.719-723(2021-10)https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/2010940434.pdf


倉橋 敦, 小黒 芳史 麹甘酒に含まれる成分について 日本醸造協会誌 2017 年 112 巻 10 号 p. 668-674https://www.jstage.jst.go.jp/article/jbrewsocjapan/112/10/112_668/_pdf/-char/ja

参考文献:前橋 健二,あまこようこ「砂糖の代わりに糀甘酒を使うという提案」株式会社アスコム 2020年8月マガジンハウス 「Dr. クロワッサン 強い腸をつくる、発酵食の摂り方 大百科」 マガジンハウス 2021年2月

知っておきたい甘酒のデメリット、注意点とは

メリットがたくさんあり、よいこと尽くしのように思われる甘酒ですが、デメリットはあるのでしょうか。

最大のデメリットとして挙げられるのは、血糖値を急激に上昇させやすいといった点です。

麹甘酒にはブドウ糖という単糖、酒粕甘酒は砂糖(ショ糖)の二糖類などが含まれており、どちらも吸収されやすく、すばやくエネルギーとして利用できる反面、血糖値を急上昇させやすいといった点は理解しておく必要があります。
甘酒は、清涼飲料水と比較しても糖質の多い飲み物であり、カロリーもしっかりあります。甘酒に限らず、ほかの食品にも言えることですが、身体に良いからといって大量に摂ればよいわけではありません。

特に血糖値の高めの方や、糖尿病のリスクのある方は、注意して取り入れる必要があります。

また、酒粕甘酒の場合は、約1%以下のアルコール分を含んでいますので、アルコールに弱い方、お子さん、妊娠中の方、運転を控えている方などは念のため注意が必要です。

また、ひとくくりに「甘酒」といっても、シンプルな材料でできたナチュラルなものから、砂糖や人工甘味料、添加物などがたくさん入っているものもあるので、健康効果を望むのであれば、できるだけシンプルで麹のよさが活かされているものを選ぶことが必要です。

おいしいお米で作る、自家製甘酒がおすすめですよ!

甘酒の作り方がわかるコラムはこちら→作ってみませんか?甘酒の特徴とかんたん!自家製甘酒の作り方

甘酒の適量って?甘酒の飲み方・取り入れ方のコツ

甘酒は、1日のうち、いつ、どれくらい飲めばいいのでしょうか。

まず、時間帯については、特に決まりはありません。
朝はしっかりエネルギーを摂り、身体を目覚めさせて代謝を上げるのに、消化吸収されやすい甘酒はおすすめです。
日中は活動量も増え、頭を使うことも多いので、甘酒を飲んでブドウ糖を摂ることで集中力も上がりますし、夜は一日の疲れを癒し、ストレス緩和とリラックスにも役立ちます。

どれくらい飲むかについては、1日の適量は100~200ml(コップ半分~1杯)程度といわれています。
適量を超えて大量に摂ることは控えましょう。

ただし、デメリットの項目でもご紹介した通り、甘酒には糖質が多く血糖値を急上昇させやすいことや、カロリーが高めであることなどを考えると、他の食事や間食とのバランスを考えることが大切です。
いつものおやつを甘酒に置き換えたり、炭水化物の量を調整するなど、糖質の全体量が増えてしまわないように心がけるといいですね。
血糖値の上昇をゆるやかにする食物繊維と組み合わせたり、少なめの量を数回に分けて飲むようにするなどの工夫もあると良いですね。

管理栄養士である私が特におすすめするのは、料理やお菓子作りに使う砂糖やみりんなどの代わりに甘酒を使うといった取り入れ方。甘酒のコクとまろやかな風味も加わり、おいしく仕上がります。甘酒の粒が気になる場合は、ハンドブレンダーなどでなめらかにしておくと使いやすいですよ。

何より、継続することで効果が得られますので、少しずつ毎日続けて取り入れましょう。

おわりに

甘酒に用いられる麹菌は、日本の「国菌」にも認定され、しょうゆや味噌などの製造にも欠かせないものです。なかでも麹菌をお米につけて繁殖させた「米麹(米こうじ)」は、さまざまな発酵食品に用いられ、私たち日本人の食生活にはなくてはならないものと言えます。お米と発酵との関係もまた、深いですね。

お米にこだわりのあるツナギ厳選の、おいしい甘酒もご紹介しています。
毎日のおいしい甘酒習慣で、やさしく身体を労わってあげてくださいね。

 

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編集者プロフィール

矢田 規子 / 管理栄養士

管理栄養士/フードコーディネーター/フードスタイリスト 大学時代より栄養について学び、管理栄養士国家資格を取得。デパ地下で野菜を中心とした惣菜店を展開する企業を経て、フードコーディネーターのアシスタントを務め、料理撮影やTV・動画のフードコーディネート、料理講師など幅広く経験を積んだ後、独立。 栄養学の知識を活かしたメニュー開発や、料理撮影、スタイリングなどを行う。 二児の母で、離乳食や幼児食の大切さを日々実感中。 食の楽しみを第一に、日々の少しの工夫で健康も目指せることを大切にしている。

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