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【2023年の冬至はいつ?】ゆず湯・かぼちゃを食べる理由と、かぼちゃ粥レシピ


冬ギフト特集

ゆず湯や冬至かぼちゃで1年の健康を願う、冬至の風習。でもそもそも冬至ってどういうもの…?
昔から大切にされてきた日本の年中行事、せっかくなら意味を知り、知識を深めて、子どもたちにも伝えていきたいですね。
今回は、冬至にまつわるあれこれや、おいしいお米で作るかぼちゃ粥レシピなどをご紹介します!

 

冬至の日暮

冬至とは

「冬至(とうじ)」とは、1年のうちで太陽が出ている時間が1番短い日で、最も昼が短く、夜が長い日にあたります。
反対に、太陽が出ている時間が1番長いのが、6月の「夏至(げし)」です。

冬至は、「二十四節気」のうちの1つでもあります。
二十四節気とは、四季である春夏秋冬の4つを、さらに細かく、各季節をそれぞれ6つに分けたもので、季節の変化の目安になります。
二十四節気は、日本の気候をわかりやすく示した言葉であることもわかります。
旧暦を用いていたころの日本は、この二十四節気も併用しながら、季節に合わせた日々の暮らしや農作業を行っていました。

冬至は、「一陽来復」(いちようらいふく)とも言われ、「悪いことが終わり、良いことに変わっていく」という意味もあります。
冬至は夜の暗闇が長く、運気も下がり、人の魂も弱まると考えられていたので、冬至を境に、陽も長くなり、明るく良い方向へ向かっていくという願いが込められています。

参考:国立国会図書館HP 日本の暦 暦のなかのことばhttps://www.ndl.go.jp/koyomi/chapter3/s7.html
参考文献:小川直之 「はじめての行事えほん」 株式会社パイインターナショナル 2018年 p72
参考文献:村上百代 「二十四節気に合わせ心と体を美しく整える」 ダイヤモンド社 2015年 p3-4

 

2023年の冬至はいつ?

2023年の冬至は、12月22日金曜日です。

冬至は天文学でいうと、太陽黄径が270度になる時間を含む日、とされています。
北半球では12月21日から22日ごろ、南半球では6月20日から21日ごろになります。

地球が太陽の周りを1周する周期は、365.24219日と、暦の上での1年間と毎年約6時間ずつずれが生じています。
冬至や夏至の日付が毎年同じにならないのは、年によって地球と太陽の位置関係に若干の違いがあるためです。

 

ゆず湯のイメージ
 

冬至にゆず湯に入る由来は?

冬至にゆず湯に入ると風邪を引かないといわれ、冬至が近づくとゆず湯用のゆずが売られる姿もよく目にします。

ゆず湯の習慣は、江戸時代ごろから始まったといわれています。
江戸時代、お風呂が自宅にある家は少なく、多くの人は銭湯に通っていました。銭湯で、冬至にゆずを浮かべたのが広まったとされています。

一説には、「冬至」と「湯治(とうじ)」、「ゆず」と「融通がきく」、という言葉をかけた、とも考えられています。

また、ゆず湯には血行促進効果があり、身体を温めて免疫力アップにつながります。
ゆずの皮にはビタミンCも豊富に含まれていて、抗酸化作用やコラーゲンの産生促進などによる美肌効果も。
爽やかなゆずの香りは、リラックス効果があり、ストレス緩和にも役立ちます。

2023年の冬至も、1年間健康で過ごせるように願いを込めて、ゆず湯で身体をしっかり温めたいですね。
我が家でも、冬至にゆずがぷかぷかと浮かぶお風呂で、子どもたちが遊びながら温まる姿を眺めていると、心まで温まります。

参考:同志社女子大学 吉海 直人(日本語日本文学科 特任教授) 冬至についての基礎知識https://www.dwc.doshisha.ac.jp/research/faculty_column/12158
参考:高知県立大学健康栄養学部健康栄養学科 柚子湯の効能/健康栄養ちょっといい話https://www.u-kochi.ac.jp/~health/hitikotomemo/story_yuzu.html
参考文献:小原芳明 「玉川百科こども博物誌 日本の知恵をつたえる」 玉川大学出版部 2018年 p60‐61

 

「冬至の七草(七種)」とは。冬至に食べたい食材

冬至にかぼちゃを食べると風邪を引かない、というのはよく耳にしますが、ほかにも冬至に食べると良いといわれている、「冬至の七草」を知っていますか?

冬至の七種や、冬の七草、冬の七種などとも呼ばれ、冬至の日に「ん」(=運)のつく食べ物を食べます。

・なんきん(南瓜)=かぼちゃ
・れんこん(蓮根)
・にんじん(人参)
・ぎんなん(銀杏)
・きんかん(金柑)
・かんてん(寒天)
・う(ん)どん(饂飩)

の7つが、冬の七草です。
「ん」が2つ付くので、たくさんの幸運を呼び込み、一年間健康でいられるようにと願いが込められています。

 

カボチャのイメージ
 

冬至といえばかぼちゃなのはなぜ?

前項で冬至の七草をご紹介しましたが、なかでも冬至のメニューとして、よくかぼちゃが食べられるのはなぜでしょうか?

諸説ありますが、かぼちゃの貯蔵性と、高い栄養価が関係しているといわれています。

かぼちゃは6~9月ごろの夏に収穫時期を迎える野菜ですが、収穫直後は水分が多く、甘味も少ないため、2~3か月ほど貯蔵して追熟させることで、デンプンが糖に変わり、甘味が増しておいしくなるといわれています。
品種や保存環境にもよりますが、4~5か月も保存できるものもあるようです。

また、かぼちゃは緑黄色野菜の一種です。
栄養価も高く、かぼちゃの黄色~オレンジ色の色素でもあるβーカロテンは、体内でビタミンAとしてはたらき、粘膜や皮膚の細胞を強くしてくれます。
また、ビタミンEやビタミンCも多く、高い抗酸化作用によって免疫力を高めてくれます。
食物繊維も豊富で、腸内環境を整え、こちらも免疫力アップにつながります。

冬場の貴重な栄養源としてはもちろん、風邪を引きやすくなる季節に、免疫力を高める栄養たっぷりのかぼちゃを食べるということは、理にかなっていますね。

 

  かぼちゃのいとこ煮
 

他にもある!冬至の定番メニューとは

かぼちゃをはじめとする冬至の七草を含むものや、それ以外にも、冬至の日に食べられるメニューはたくさんありますので、一部をご紹介します!

・冬至粥…冬至の日に食べる小豆粥。小豆の赤には邪気払いの意味合いがある。小豆だけでなく、かぼちゃを入れる場合も。
・かぼちゃのいとこ煮…かぼちゃと小豆の煮物。小豆と一緒に煮るものをいとこ煮といい、火の通りにくい素材から追々入れて煮ることから、「甥甥(=おいおい)」煮る、いとこ煮、となったといわれている。
・こんにゃく…島根県などでは、冬至にこんにゃくを食べる。「砂おろし」「胃腸の砂払い」として、こんにゃくを食べて体内の余分なもの(=砂)を出し、健康を願う風習。
・どんどろけ飯(豆腐飯)…鳥取県などで冬至に食べられる、乾煎りした豆腐と山菜の炊き込みご飯(または混ぜご飯)。熱したフライパンで豆腐を炒るときの音がバリバリと雷に似ていることから、雷という意味の「どんどろけ」という名前がついた。
・とうふ飯…島根県出雲市などで冬至に食べられる、ごはんに豆腐とかけ汁をかけたもの。
・しっぽくそば…香川県で冬至に食べられる、里芋などの根菜と鶏肉など具沢山の温かいそば。
・冬至雑炊(トゥンジージューシー)…沖縄県で冬至に食べられる炊き込みご飯。田芋や里芋、甘藷(さつまいも)などと、豚肉が主な材料。冬至の日に、この冬至雑炊を神様や仏壇にお供えし、家族の健康を願う習慣がある。

など

 

クリスマスの起源は冬至祭?!世界の冬至

冬至は、実は日本だけの文化ではありません。
世界中で、冬至は太陽が復活する特別な日とされ、様々な文化や風習が残っています。

北欧では、「Yule(ユール)」という冬至祭が行われます。ユールの時期、北欧では日中も太陽が出ず、暗闇に包まれているため、太陽が復活し、春を待ちわびる切なる願いが感じられます。
ユールには、「ユール・ボード」というごちそうを並べ、冬至に集まってくるといわれている死者の霊や悪魔、魔女などに悪さをされないようもてなす風習があります。
また、「ユール・ログ」といわれる木の幹を燃やし、太陽の復活を願います。このユール・ログが、フランスのクリスマスの定番でもある「ブッシュ・ド・ノエル」(切り株をかたどったチョコレートケーキ)誕生の元になったといわれています。

また、古代ローマでは12月25日を冬至として、農耕の神様のお祭りである「サトゥールナリア祭」などが行われていました。
この昔から行われていた冬至祭の時期に合わせて、キリスト教がイエスキリストの誕生祭を12月25日に定めたともいわれています。(キリストの実際の誕生日は定かではなく、クリスマスはキリストの誕生日ではなく、誕生を祝う日だそうです。)
クリスマスツリーに用いられるもみの木は、一年中葉が落ちない常緑樹で、生命力のシンボルとされています。

冬至とクリスマスに実は関係性があったなんて、面白いですよね。

 

赤ちゃんからお年寄りまでみんなでおいしい♪やさしい甘みのかぼちゃ粥レシピ

カボチャ粥

冬至粥といえば一般的に小豆粥ですが、小豆は皮が少し固いので、離乳食を食べている赤ちゃんや、柔らかいお食事を召し上がる高齢のご家族がいらっしゃるご家庭では、食べにくい場合も。
かぼちゃ粥なら、柔らかさも調整しやすく、家族みんなで同じメニューを楽しむことができますよ。

やさしい甘みのかぼちゃ粥

調理時間:60分

材料(2人分)

1/2合
かぼちゃ
1/8個(正味約200g)
700ml(お好みで100~200ml程度増やしてもOK)
少々

作り方

❶ 米は洗ってザルにあげ、水気をきる。

❷ かぼちゃは、お好みで皮を除いて、2~3cm程の角切りにする。

❸ 鍋に、米、かぼちゃ、分量の水を入れて中火にかける。

❹ 煮立ったら弱火にし、木べらなどで底からやさしくひと混ぜする。吹きこぼれないよう少しずらして蓋をし、40分加熱する。

❺ 火を止め、10分ほど蒸らす。お好みで塩を振っていただく。

ここがポイント!!

かぼちゃの皮にはβーカロテンなどが豊富なので、食感や固さが気にならなければ、つけたままでOKです。その場合は、皮の傷や硬くなっている部分などをあらかじめ取り除きましょう。
おかゆ作りにおすすめのお鍋は、土鍋や鋳物鍋、厚手のステンレス鍋などです。お粥はとろみが出るので、薄手のお鍋を使用する場合などは特に、焦げ付きに注意します。

 

日本でお粥というと、風邪のときに食べる食事のイメージが強いのですが、おいしいお米で、お米からじっくり炊いたおかゆは、びっくりするほど美味しいものです。
立ちのぼる湯気を眺め、じっくりコトコトお粥を炊く時間は、それ自体に癒し効果がある気がします。
かぼちゃとお米の自然な甘さで、お粥が苦手な方でも食べやすいので、ぜひ冬至の日以外にも、作ってみてください♪

関連記事→食にまつわる行事と歳時〜七草粥〜
 

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渡部洋巳さんの山形県高畠町産つや姫(特別栽培米)

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編集者プロフィール

矢田 規子 / 管理栄養士

管理栄養士/フードコーディネーター/フードスタイリスト 大学時代より栄養について学び、管理栄養士国家資格を取得。デパ地下で野菜を中心とした惣菜店を展開する企業を経て、フードコーディネーターのアシスタントを務め、料理撮影やTV・動画のフードコーディネート、料理講師など幅広く経験を積んだ後、独立。 栄養学の知識を活かしたメニュー開発や、料理撮影、スタイリングなどを行う。 二児の母で、離乳食や幼児食の大切さを日々実感中。 食の楽しみを第一に、日々の少しの工夫で健康も目指せることを大切にしている。

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