連載「お米ができるまで」第3弾は育苗の後編。浸種・催芽が終わったあとはいよいよ播種(種まき)の段階となります。この工程にも様々な手法がありますので今回は代表的な育苗の方法を中心に概要を紹介いたします。
浸種・催芽の工程が終わったあとは、ゴザなどに広げ陰干しで乾燥させ、いよいよ種まきの工程に移っていきます。
①育苗箱の準備
育苗には薄く平らな「育苗箱」と呼ばれるもの使用します。この育苗箱は基本的に内寸で580mm×280mmのサイズに統一されており、田植えの時に田植機に投入しやすいよう設計されています。
昨年度使用したものを綺麗に洗浄し、播種(はししゅ)の準備をします。
②床土・覆土の準備
床土とは人間でいう敷布団、覆土は掛布団のことです。基本的には消毒済みで調整された育苗用培土を購入して使用します。ベルトコンベア状になった播種期に育苗箱を流し、順番に床土を流し込み、次に水をかけしっかりと土を潤します。
③播種
床土に灌水した後は、いよいよ種の出番です。種を蒔く量は厚まき、薄まきなど地域や栽培方法によって様々ありますが、ここで大切なことは薄く均一にまくことです。
その後、覆土をして播種作業は完了となります。
10aに10から15枚ほどの育苗箱を使用して田植えをしますので、実際は何百枚も播種を行うことになります。
④出芽・緑化・硬化
播種が終わった後は、出芽機という加温できる機械を用い、30度で2日間ほど置き、一斉に出芽させます。
その後ビニールハウスに並べて、遮光をしながら光になれさせていきます。5cmほどになったら硬化という工程に移り、外気に慣れさせながら適度に灌水・換気を行い、固くしっかりとした苗を作ります。15〜25日ほど目指すべき大きさに苗を育てて、いよいよ田植えとなります。
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