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お米コラム

【レジスタントスターチとは】第3の食物繊維で腸活!ハイレジダイエットとは?


コンクール金賞特集

おにぎりのイメージ

炊き立てのごはんは至福のおいしさですが、実は、冷めてしまったごはんにもすごいパワーが秘められています!
ごはんが冷めることで増加する「レジスタントスターチ」を知れば、ダイエット中でもごはんは怖くない!むしろ味方に付けることができるんです。
いま注目されている「ハイレジ食」、その特徴や、食べ方のコツなどについてご紹介します。

 

レジスタントスターチとは。何に含まれている?

レジスタントスターチとは、でんぷんの一種で、
「健康なヒトの小腸内で消化吸収されないデンプンおよびデンプン分解物の総称」と定義されています。

レジスタントスターチ(Resistant Starch:RS)を和訳すると、 resistant=抵抗性のある、難消化性の、starch=デンプンという意味です。「難消化性デンプン」とも呼ばれています。

レジスタントスターチは、炭水化物であるでんぷんを含む食品の多くに含まれています。例えば、
・お米
・パン
・パスタ
・じゃがいもやさつまいもなどのイモ類
・豆類
・かぼちゃ
・バナナ

などにも含まれています。
レジスタントスターチは現在5種類(2023年10月現在)に分類されており、食品によって異なるレジスタントスターチが含まれていますが、本質的な栄養・生理機能に大きな差はないと言われています。

 

なぜ注目されている?

レジスタントスターチは、食物繊維と同じような働きをすることで、健康効果が期待できます。
食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維がありますが、レジスタントスターチはそれら両方の機能を合わせ持っています。
「第3の食物繊維」、「ハイパー食物繊維」とも呼ばれ、腸活やダイエットの面からも注目されています。
レジスタントスターチを含むもので、特定保健用食品(トクホ)の許可を取得したものや、機能性表示食品も出てきています。

 

レジスタントスターチの働きとメリット

レジスタントスターチはデンプンの仲間ですが、通常のデンプンとは少し働きが異なります。通常のデンプンの場合、身体に入ると複数の消化酵素により分解されて、最終的にはブドウ糖(グルコース)になり、小腸で吸収されています。当然、糖の吸収に伴って血糖値の上昇が生じます。一方、レジスタントスターチは、酵素の影響を受けず、小腸で消化吸収されないまま大腸に届くことが分かっています。それにより得られるメリットはいくつかあります。

①血糖値の急激な上昇を抑え、ゆるやかにする

レジスタントスターチにより、食物繊維同様、食後血糖の急激な上昇やインスリンの分泌が抑えられると言われています。

②腸内環境の向上

レジスタントスターチは、プレバイオティクスとしての働きもあります。
大腸に運ばれると腸内細菌である善玉菌のえさとなって発酵し、善玉菌を増やします。

その善玉菌が酢酸やプロピオン酸、酪酸といった「短鎖脂肪酸」という物質を作ります。
この「短鎖脂肪酸」は、
・大腸粘膜のエネルギー源になる
・腸の上皮細胞の増殖を助ける
・大腸の血流を増やす
・大腸の蠕動(ぜんどう)運動を促す
・悪玉菌が増えにくくなる弱酸性の環境を保つ
・結腸がんを予防する
・ミネラル吸収の増加
などの働きがあると言われています。

腸自体も健康になり、腸内環境も改善され、便秘解消や腸活に繋がるということですね!

 

③コレステロールや中性脂肪を下げる

先述したように、レジスタントスターチは大腸で腸内細菌により発酵することで、「短鎖脂肪酸」が作られます。
それらが肝臓に運ばれると、コレステロールや中性脂肪の合成を抑制し、血中のコレステロール値も低下すると言われています。

④食欲を抑制する

短鎖脂肪酸は更に、腸管ホルモンを分泌し、脳に作用して食欲を抑える働きもあるといわれています。
満腹感を持続させ、食べ過ぎを防ぐという役割もあります。

 
美肌のイメージ
 

腸内環境を整え、善玉菌を増やして美肌効果も!

食生活や生活習慣の乱れにより、腸内の悪玉菌が増えてバランスが崩れると、悪玉菌の作り出す有害物質が上手く排出されず、全身に巡ってニキビなどの肌トラブルの原因に。
レジスタントスターチは、善玉菌を増やすのに効果的で、腸内環境を整えてくれるので、美容の面でもいいこと尽くしです。

 

レジスタントスターチを増やす!知って得する食べ方のコツ

レジスタントスターチは、加熱調理後、冷める過程で増加するものが多いことがわかっています。

ごはんの場合、炊飯器調理後、
室温で1時間置いて冷ますと、レジスタントスターチは2.9倍に増え、
炊飯後すぐ冷凍庫で24時間保存すると、2.1倍に増えたという実験報告があります。

ごはん以外にも、スパゲッテイやそうめん、うどん、中華麺、さつまいもなどでも、加熱後常温放置することでレジスタントスターチは増加したことが分かっています。

調理後のアツアツ状態ならではのおいしさはもちろんありますが、レジスタントスターチを摂取するという観点からは、「一度冷ます」という工程を踏むことがコツといえます。

ごはんの場合は、炊き立てのごはんのおいしさも楽しみつつ、多めに炊飯しておき、残りは冷ましてレジスタントスターチを増やしておく…など、生活スタイルに合わせてぜひ取り入れてみてくださいね。

 

再加熱すると減る?レンジで温めてOK

レジスタントスターチは冷めると増加することは分かりましたが、一度冷めたものを再加熱すると、また減ってしまって意味がなくなるのでは?と疑問が湧きますよね。

冷めた後増えたレジスタントスターチ総量に対して、再加熱後の量を測定した実験があり、

炊き立てのごはんを1時間放置した後では、
・電子レンジで再加熱した場合…93%
・熱湯を注いで10分間室温放置した場合…95%

炊き立てごはんを24時間冷凍庫に保存した後では、
・電子レンジで再加熱した場合…117%

と報告されています。
レジスタントスターチを電子レンジで再加熱しても、元には戻らないと考えられます。冷凍保存していた場合はむしろ増加したという結果もあります。

一度冷ましたり冷凍したごはんを、電子レンジで温めて食べても大丈夫そうですね。

 

注目の「ハイレジ食」「ハイレジ・ダイエット」とは。

「ハイレジ」とは、ハイレジスタントスターチの略で、ローカーボの略である「ロカボ」などと並んで食のトレンドワードとして聞かれることが増えてきました。
「ハイレジ食」とは、レジスタントスターチを多く含んだ食品のことで、冷やごはんや豆類、芋類などもそれにあたります。
また、熟す前の青いバナナ(グリーンバナナ)に、レジスタントスターチが豊富に含まれるとして、そのまま食べることを推奨したり、パウダー状の加工食品として販売されたりもしています。
糖質制限や炭水化物抜きのダイエット方法が流行したことで、ごはんなどの炭水化物はダイエットの敵のようなイメージがあったりしますが、
レジスタントスターチは炭水化物(でんぷん)でありながら、糖質として吸収されず、食物繊維と同様に血糖値の上昇を抑えたり、腸内環境を整えてくれるため、上手に取り入れることで健康的なダイエットに役立ちます。
「ハイレジダイエット」は、炭水化物を適度に摂りながら、美しく痩せることができるとして、レジスタントスターチの多い食材を取り入れていく方法です。

 

ごはんは食べ方に注意すればダイエットの味方。冷やご飯ダイエットのすすめ

ダイエット中だから、ごはんは我慢しているという方も、レジスタントスターチを知って、上手にごはんを取り入れれば、むしろ健康的なダイエットに繋がることに気が付いていただけたでしょうか。
ごはんは一度冷ますことでレジスタントスターチがぐんと増えますので、ダイエット中の方はごはんを多めに炊いて保存しておき、冷やごはんを温め直して食べるスタイルが良さそうですね。

もちろん、冷やごはんダイエットといっても、大量に食べて良いわけではなく、必ずタンパク質や野菜のビタミン・ミネラルもしっかりと、バランスよく取ることが大切です。

食べる順番は、野菜やタンパク質を先に、炭水化物は後で食べるようにしましょう。しっかり噛んで食べることもお忘れなく。

現代人は慢性的に食物繊維が不足していると言われています。毎日食べる主食でレジスタントスターチを取り入れて、食物繊維の不足を補えたら手軽で良いですよね。

冷めてもおいしいお米の品種もありますので、ぜひお試しください♪

 

冷めても美味しいお米

白浜農産さんの佐賀県杵島郡白石町産にこまる(特別栽培・真空)

白浜農産さんの
佐賀県杵島郡白石町産にこまる(特別栽培・真空)

農薬は必要最低限におさえ、魚カスなど天然のものをベースとした肥料を使用し、強くしっかりとした稲に育てることを意識して丁寧に育てました。にこまるは白浜農産で栽培した中で1番甘味を感じられ、炊き上がりすぐはもちろん、時間が経っても味が落ちにく、旨味も強いお米です。

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NOUEN(田中正広)さんの兵庫県朝来市産むすびの匠米(特別栽培米コシヒカリ)

NOUEN(田中正広)さんの兵庫県朝来市産
むすびの匠米(特別栽培米コシヒカリ)

天空の城として有名な竹田城跡の麓で手間を惜しまずに育てたコシヒカリは、モチモチとした食感が特徴の冷めても美味しいお米です。米糠と乳酸菌を主体とした自然に優しい農法で、時間をかけて丁寧に作ったお米は、おむすびや、お弁当にしてももっちりとした食感と甘みが感じられます。

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株式会社まつえんどんさんの新潟県南魚沼市産「金賞受賞 ぴかまる」

株式会社まつえんどんさんの
新潟県南魚沼市産「金賞受賞 ぴかまる」

第22回米・食味分析鑑定コンクール国際大会【国際総合部門】金賞受賞。元料理人の若手夫婦が丹精込めて作ったぴかまるです。強い輝きがあり、粒も大きいのが特徴で、濃密な粘りがあり、柔らかく冷めても美味しいお米です。

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編集者プロフィール

矢田 規子 / 管理栄養士

管理栄養士/フードコーディネーター/フードスタイリスト 大学時代より栄養について学び、管理栄養士国家資格を取得。デパ地下で野菜を中心とした惣菜店を展開する企業を経て、フードコーディネーターのアシスタントを務め、料理撮影やTV・動画のフードコーディネート、料理講師など幅広く経験を積んだ後、独立。 栄養学の知識を活かしたメニュー開発や、料理撮影、スタイリングなどを行う。 二児の母で、離乳食や幼児食の大切さを日々実感中。 食の楽しみを第一に、日々の少しの工夫で健康も目指せることを大切にしている。

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