美味しいお米のセレクト通販【ツナギ】 > 【ツナギセレクト】50年使える司製樽のおひつ1
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きたてのご飯をそのまま移すだけの簡単な使い方。しかし昔から日本で使われて来た道具、おひつ。炊飯器でご飯を炊くのが一般的となった現代においても、量販店でも目にすることもあり、日本人のお米文化と共に寄り添ってきた。

2011年にグッドデザイン賞を受賞したおひつ、それが今回ご紹介する「司製樽さんのおひつ」だ。

グッドデザイン賞は、「くらしを、社会を、豊かにしうるのか」という視点から評価される。おひつという昔ながらの道具において、現代から次世代への豊かさの提案が高く評価されたデザイン。

このおひつにはどんな秘密が隠されているのか、どんな想いで作られているのか、そんな疑問を抱きながら、今回ツナギは「司製樽さんのおひつ」がデザイン・製作されている四国の徳島県を訪れた。

販売デザインを手がけるのは、ゆかい社中そらぐみ主宰・池上芽衣さん。徳島市内で日用品道具の販売をしている。毎日使う日用品だからこそ、使いやすく、かつ、安心感があって美しい、職人の魂が込められたようなモノを手に取ってほしいと、作り手と使い手をつなぐ立場として、陶磁器や古物など、様々な職人の日用品を取り扱っている。

数年前、そんな池上さんのもとに、縁あって地元の製樽会社のおひつの販売の話が舞い込む。しかしそのおひつは、池上さんが思い描く、使い手目線に沿って作られたモノとはほど遠かった。「おひつは生きている木で出来ているので、木の特性からヤニが出たり、木が縮んでタガが外れたりするのは仕方がないことです。でも、技術や工夫で改善できるところは全部直してしまえないかと思ったんです。」と池上さん。使い手からずっと使いたいと思われる、壊れにくく、使いやすく、そして美しいおひつをと、考え抜いた。

その想いを職人の技術で応えてくれたのが、現・司製樽の原田啓司さんだ。当時は製樽会社で工場長を務め、池上さんのデザインしたおひつを製作。そのおひつがのちに見事グッドデザイン賞を受賞した。

その後、原田さんは独立して自前の工房・司製樽を立ち上げる。「職人としての彼(原田さん)の名や仕事をとにかく広めること、それが僕の使命です。」と池上さん。作り手と使い手をつなぐ、という想い。「司製樽さんのおひつ」は、ゆかい社中そらぐみで販売されている数々の日用品の中でもひときわ存在感を放っていた。

「司製樽さんのおひつ」は、樹齢100年以上の木曽さわらを使用。既存のおひつは樹齢30年ほどのさわらを使用しているものが多い。樹齢100年以上の天然物の材料となると数も少なく、木材の値段も高いのだが、「木目がとても細かくて見た目が綺麗なだけではなく、木の膨張収縮が小さいので、狂いが少ない。そして、おひつの内側は鉋で仕上げているのでご飯の水分調節に優れ、おひつに入ったご飯がよりいっそう美味しくなる。」と池上さん

その木目の美しさを魅せる蓋へのこだわり。木口が見えないようにしてあり、少しふっくらと丸みをおびたフォルムがとても美しい。そして、タガの溶接部が必ず時計12時の位置にある。「手で触ってここがおひつの背中だと判るようにしています。このタガを12時の位置に合わせて蓋をすると、木目が横一直線に水平になる。蓋をしたときの見た目がとても美しいんです。」。実際に蓋をしてみると、木目がすっと真横に伸びる。これは気持ち良い。

また、一般的な既存のおひつの蓋ではタガによる横からの力と、木工用ボンドだけで止めていた蓋板を、建具の技法を用いて上下の力でも止め、「そっくい」と呼ばれる、ご飯を潰した糊で接着し、使い込むほどに外れやすい蓋板を、技術で外れにくくさせた。

使い手の気持ち良さへの追求は、他にも。タガの溶接部が綺麗に丸められ、引っかかりがない。手に触る部分の多くは丸みをおび、指が怪我をしないよう、そして使い手の手になじみ、落としたりして壊れにくいように工夫されている。「司製樽さんのおひつ」は、見た目、触り心地がとにかく「気持ち良い」のだ。

「このおひつを売るのには、時間がかかるんです。」と笑う池上さん。その良さ、工夫、そして毎日のお手入れなど、伝えなければいけない事柄が沢山ある。それでもその説明に納得していただけるならば、きっとご飯が美味しく味わえるはずだと。

池上さんは自身も毎日、このおひつでご飯を食べる。炊きたてのご飯をおひつに入れると、一日は保存できるという。もちろん保温性はないので当然冷えるのだが、おひつがご飯の余分な水分を吸収し、ご飯が乾き始めると、その水分が木からご飯に戻るので、冷めてもパサパサせず、一日経ってもしっとりとした美味しいご飯が味わえる。暑い夏場は、蓋の代わりにふきん等をかけることで蒸れすぎず、その効果を維持出来るそうだ。

「司製樽さんのおひつ」は、5合、3.5合がある。おひつに入れるご飯の量の目安は、マイナス1合分のご飯。「家族の人数、一度に炊く量によってサイズを選んでくださいね。」との話を聞きながら、家族や友人達とおひつからご飯をよそう光景を思い浮かべる。「司製樽さんのおひつ」は、テーブルの美味しそうなご馳走と並んでも、とても美しい絵になるだろう。誰かと一緒にご飯を食べる喜びを分かち合う。結婚祝いや出産祝いに買われる方も多いとのことも、納得がいく。